
ホームページに突然エラーが出ると、「どうしよう」と焦って、とりあえず色々と触ってみたくなるものです。
しかし、実はその「とりあえずの操作」によって、不具合の原因を探るための大切な手がかりが消えてしまうことがあります。
この記事は、サイト制作者や保守担当者など相談先が決まっている方に向けて、連絡時に伝えたい情報をまとめたものです。
エラーごとの直し方ではなく、「何を伝えれば一番早く解決につながるか」に焦点を当てています。
制作者と連絡が取れない場合や、相談先が分からない場合は、別記事「WordPressの不具合は誰に相談する?依頼先の探し方と選び方」をご覧ください。
かえって復旧が遅れる「NGな行動」
サイトに突然トラブルが起きると、「早くなんとかしなければ」と焦って操作したくなるものです。
しかし、良かれと思って行った操作によって状態が変わり、かえって原因の特定や復旧に時間がかかってしまうケースは少なくありません。
スムーズに復旧へつなげるために、「まずは控えていただきたい行動」とその理由を整理しました。
NG1 さらに操作を追加する(設定変更・削除・再インストールなど)
「直るかもしれない」と、以下のような操作を次々と試すのは一旦ストップすることをおすすめします。
- プラグインの削除・再インストール
- テーマの切り替えやCSS・ファイルの編集
- 管理画面やサーバーコントロールパネルでの設定変更
- キャッシュ系プラグインの設定変更
なぜ控えてほしいのか
エラーが起きた直後の画面表示やエラーメッセージは、原因を切り分けるための大切な情報です。
追加で操作を重ねてしまうと、画面上のエラー表示が消えてサーバーログを深く調査する手間が増えたり、「どの操作によってどの症状が起きたのか」という前後の関係が見えにくくなったりします。
すでに操作して表示が戻った場合
もし何らかの操作をして画面が元に戻ったとしても、「どの画面で、何をしたか」を担当者へ伝えてください。
一時的に表示が直ったように見えても、根本的な原因が残っている場合があります。
事前に行った操作が分かれば、再発防止の確認がスムーズに進みます。
NG2 パスワードなどのログイン情報を急に変更する
「不正アクセスかもしれない」と不安になり、パスワードを変更したくなる気持ちは分かります。
ただ、調査や復旧が完了するまでは、急な変更は一旦控えておくのが無難です。
なぜ控えてほしいのか
サイト制作者とログイン情報を共有している場合、確認のやり取りが都度発生し、作業着手までにタイムロスが生じます。
また、過去のバックアップデータからサイトを復元した場合は、パスワードもバックアップ取得時点の状態に戻るため、変更直後のパスワードではログインできなくなり、再発行の手間や混乱を招くことがあります。
- スパム送信や明らかなサイト改ざんなど、不正アクセスの可能性が極めて高い場合は、変更する前にまずその旨を担当者へご相談ください。
NG3 ネットで見つけた対処法をそのまま実行する
エラーの文言で検索すると、解決策を紹介する記事がたくさん見つかります。
参考にするのは良いことですが、書かれている手順をそのまま実行するのはリスクを伴います。
なぜ控えてほしいのか
同じ「画面が真っ白になる」「データベース接続エラー」という症状であっても、サーバーの一時的な負荷なのか、ファイルの記述ミスなのか、原因はサイトの環境によって様々です。
自己判断でファイルの書き換えや設定初期化を行うと、別の不具合が重なってしまい、復旧の難易度が上がることがあります。
気になる対処法を見つけたら
「この記事の内容が当てはまるかもしれない」と思う情報があれば、実行する前にそのページのURLを担当者へ共有してください。
現在のサイト環境に適した方法かどうかを事前に確認できます。

トラブルが起きたときは、「自分で直そうと動かす」前に「今の状態をそのまま残す」ことが、結果的に一番早い解決につながります。
最初の数分で残した記録が、復旧を早める鍵になる
エラー画面が出た直後、パニックになって「何を操作したか忘れてしまった」というご相談を、これまで何度も受けています。
手がかりが何もないと、サイト制作者側はサーバーのエラーログを遡る地道な調査から始めることになり、原因特定に時間がかかってしまいます。
最初の数分で残した情報の量が、復旧までの時間を大きく左右します。
記憶が新しいうちに、まずは次の3つの情報を手元に控えておきましょう。
1. エラー文をそのままコピーする
画面に英語や英数字のメッセージが表示されている場合は、端折らずに最初から最後まで丸ごとコピーして、メモ帳やメールの下書きなどに貼り付けて保存してください。
- なぜ必要か:
一見すると意味不明な文字列に見えても、そこには「エラーの種類」「問題が起きているファイル名」「何行目で止まったか」といった、原因特定に直結する重要な情報がすべて含まれています。 - ポイント:
「エラーが出ました」という要約ではなく、文頭から文末までをそのまま残すことが大切です。
2. 画面全体を撮影する(スクリーンショットやスマホ写真)
エラー画面を画像として残します。パソコンのスクリーンショット機能が分からなければ、スマートフォンのカメラで画面をそのまま撮影するだけでも十分です。
- 撮影のコツ(画面全体を入れる):
エラーメッセージの枠だけを切り取るのではなく、ブラウザ上部の「アドレスバー(URL)」や「タブ」まで含めた画面全体が入るように撮影してください。
「どのURL(公開ページなのか、管理画面のどの設定画面なのか)」が分かるだけで、調査の範囲を一気に絞り込めます。 - 個人情報への配慮:
管理画面内に顧客情報、売上データ、ログインIDなどが写り込んでいる場合は、スマートフォンの写真編集機能やペイントソフトなどで、該当箇所を黒塗りやモザイクで隠してから送付してください。
3. 「いつ・何をしていたか」をメモする
直前の行動を、覚えている範囲で構いませんので箇条書きで書き留めます。
メモしておきたい具体的な内容
- 発生日時:
何時何分ごろに起きたか(例:15時20分ごろ) - 直前の操作:
どの画面で、何のボタンを押したか- 例:「○○というプラグインを『有効化』した直後」
- 例:「新しい記事を書いて『下書き保存』を押したとき」
- 例:「デザインのCSSを編集して『更新』を押した後」
「何もしていない」場合も立派な情報
特に変更を加えておらず「久しぶりにサイトを開いたら表示がおかしかった」というケースもあります。
その場合も「最後に正常に見えていた時期」や「特に操作はしていない」と伝えるだけで、サーバー側の不具合や自動更新の影響などを疑う重要な判断材料になります。
そのまま使える!伝える情報リスト&テンプレート
復旧を早めるための「6つの情報リスト」
以下の6項目をお手元に控えておくとスムーズです。分からない項目は「分かりません」で構いません。
| 確認すること | 伝える内容の例 |
|---|---|
| ① 気づいた日時 | 「今日の朝」「昨日の夕方は普通だった」 |
| ② 不具合のある画面 | トップページ / 特定のページ / 管理画面 / スマホだけ / PCだけ |
| ③ 直前にしていた操作 | 更新した / プラグインを追加した / 「何もしていない」 |
| ④ エラーの表示・見え方 | (コピーしたエラー文) / 画面が真っ白 / 崩れている |
| ⑤ 管理画面は開けるか | 開ける / 開けない / 開けるが保存できない |
| ⑥ 表のページの状態 | 管理画面は開けるが表のページが崩れている / スマホでも同じか |
最初は「いくらで直せますか」より、対応できるかを確認する
トラブル時は費用がいくらかかるか不安になると思いますが、サイトの中身を見ないことには専門家でも正確な見積もりは出せません。
最初の問い合わせでは、いきなり確定金額を求めるのではなく、「このような状況ですが対応可能ですか?」「調査の進め方や、費用が発生するタイミングを教えてもらえますか?」と確認していくと、丁寧でスムーズなやり取りができます。
コピペで使えるメール用テンプレート
状況に応じて「短縮版」と「詳細版」を使い分けてご利用ください。
そのままコピーして、メールの本文に貼り付けてお使いいただけます。
- 短縮版を使うケース
⇒ まずは「対応できるか・引き受けてもらえるか」を判断してもらうため、要点を絞って送ります。- 初めて問い合わせる相手(制作会社や復旧サービスなど)
- 過去にサイトを作ってもらった相手(※月額の保守契約を結んでいない場合)
- 詳細版を使うケース
⇒ 最初から手元の手がかりをすべて共有し、調査をすぐに進めてもらいます。- 相手から「詳しい状況を教えてください」と返信が来たとき
- 月額の保守・管理契約を結んでいる担当者へ連絡するとき
はじめて問い合わせる場合(短縮版)
そのままコピーして、【 】を記入してください。該当しない行は削除して構いません。
文中の『貴社』『弊社』等は、必要に応じて適宜書き換えてご活用ください。
- 画像に顧客情報などが写っている場合は、その部分を隠して送ってください。
- パスワードや認証コードは、このメールには記載せず、必要になった際にサイト制作者と共有方法を確認してください。
件名:ホームページの不具合について(対応可否のご相談)
お世話になっております。
【会社名・店舗名】の【お名前】です。弊社のホームページにて不具合が発生しており、ご対応いただくことが可能かご相談したくご連絡いたしました。
現在の状況は以下のとおりです。
■ サイトURL:
■ 発生している症状:(例:ページが真っ白になる/お問い合わせメールが届かない)
■ 不具合に気づいた日時:
■ 直前に行った操作:(例:プラグインを更新した/特に操作はしていない 等)
■ 管理画面へのログイン:可能 / 不可 / 未確認※エラー画面のスクリーンショットを添付いたしますので、あわせてご確認いただけますと幸いです。
(添付がない場合はこの1行を削除してください)上記のような状況ですが、貴社にて調査・復旧のご対応は可能でしょうか。
もし対応可能な場合、概算費用(調査費用など)の目安や、着手可能な時期についてご教示いただけますと幸いです。ご判断にあたり追加で必要な情報がございましたら、確認してお伝えいたしますので遠慮なくお申し付けください。
お忙しいところ恐縮ですが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
【会社名・店舗名】
【お名前】
【メールアドレス】
詳しい状況を伝える場合(詳細版)
そのままコピーして、【 】を記入してください。該当しない行は削除して構いません。
文中の『貴社』『弊社』等は、必要に応じて適宜書き換えてご活用ください。
- 画像に顧客情報などが写っている場合は、その部分を隠して送ってください。
- パスワードや認証コードは、このメールには記載せず、必要になった際にサイト制作者と共有方法を確認してください。
件名:ホームページの不具合について(状況の詳細)
お世話になっております。
【会社名・店舗名】の【お名前】です。【※状況に合わせてどちらかを選択】
(2通目の場合)ご返信いただき、ありがとうございます。
(保守契約中の相手への1通目の場合)サイトにて不具合が発生したため、調査・ご対応をお願いしたくご連絡いたしました。現在把握できている状況を詳しくまとめましたので、ご確認いただけますと幸いです。
※該当する項目の[ ]内に「○」を付けております。■ サイト名・URL
サイト名:【 】
URL:【 】① 不具合に気づいた日時
【 月 日 午前・午後 時ごろ / 不明】最後に正常に使えていた日時:
【 月 日 午前・午後 時ごろ / 不明】② 不具合のある画面
[ ]トップページ
[ ]特定のページ
[ ]管理画面
[ ]複数の画面
[ ]どの画面か分からない該当ページのURL(分かれば):
【 】③ 不具合に気づく直前にしていた操作
[ ]WordPress本体の更新
[ ]プラグインの更新・追加・削除
[ ]テーマの更新・変更
[ ]文章や画像の編集
[ ]設定の変更
[ ]特に操作はしていない
[ ]覚えていない・分からない
[ ]その他操作した対象や内容(分かる範囲で):
【 】④ エラーの表示・見え方
[ ]画面が真っ白になる
[ ]エラーメッセージが出る
[ ]文字や画像の配置が崩れている
[ ]ボタンやメニューが反応しない
[ ]フォームを送信できない
[ ]送信完了と表示されるが、メールが届かない
[ ]その他:【 】画面に出ているエラーメッセージ(コピーできれば):
【 】画面の写真・スクリーンショット:
[ ]このメールに添付
[ ]後ほど送付
[ ]撮影・保存できていない⑤ 管理画面の状態
[ ]ログインでき、操作もできる
[ ]ログインできるが、一部の操作ができない
[ ]ログイン画面は出るが、ログインできない
[ ]ログイン画面自体が表示されない
[ ]未確認
[ ]不明できない操作(あれば):
【 】⑥ 表のページの状態
[ ]通常どおり表示される
[ ]一部のページや機能に不具合がある
[ ]確認した範囲では、どのページも表示されない
[ ]未確認・不明不具合を確認した端末:
[ ]スマートフォン
[ ]パソコン
[ ]タブレット別の端末での確認:
[ ]同じ不具合がある
[ ]別の端末では問題ない
[ ]確認していない■ 不具合に気づいた後の操作
[ ]設定変更・更新・削除などはしていない
[ ]次の操作をした:【 】
[ ]覚えていない上記の内容をご確認いただき、今後の調査の進め方やお見積もり、着手可能な時期についてご教示いただけますと幸いです。
記入内容に不足している点や、追加で確認が必要な事項がございましたら、可能な限り調べて対応いたしますのでご遠慮なくお申し付けください。
お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
【会社名・店舗名】
【お名前】
【メールアドレス】
サイト情報を求められた場合
メールのやり取りの中で「サイトヘルスの情報を送ってください」と案内されたら、管理画面から取得できます。
個別に名前やバージョンを調べる代わりに、相談先へ共有する方法です。
WordPressの管理画面を開ける場合は、使用テーマやプラグインなどの情報をまとめてコピーできます。
- 管理画面の「ツール」→「サイトヘルス」を開く
- 「情報」タブを選ぶ
- 「サイト情報をクリップボードにコピー」を押す
- コピーした内容を、メールの本文など、相談先から指定された方法で送る
コピーした内容には専門用語が並びますが、意味が分からない項目を書き直す必要はありません。そのまま送って構いません。
管理画面に入れない場合や、サイトヘルスを開けない場合は、取得できなくて問題ありません。「取得できませんでした」と伝えてください。
なお、サイトの構成やサーバー環境の情報を含むため、公開フォーラムへ全文をそのまま投稿するのは避け、相手の案内に沿って必要な範囲だけを共有してください。
個人情報を送るときの注意
- 画面の写真に、顧客情報や個人情報が写り込んでいないか確認する
- パスワードや認証コードは、メールに書かない
- ログイン情報が必要になった場合は、送る範囲と方法を、相手と事前に取り決める
まとめ
ホームページにトラブルが起きたときは、まず「操作を止めて記録を残す」ことが最短の復旧ルートです。
今回ご紹介した6つの情報をメールでお伝えいただければ、その後の対応は早くなります。「何もしていない」「分からない」も大切な情報ですので、一人で抱え込まず、まずはそのままの状況を制作担当者様へ伝えてみてください。

保守や復旧対応はサポート品質を維持するため、はなウェブで制作・納品させていただいたサイトに限定して承っております。
他社様で制作されたサイトの個別調査はお受けしておりませんが、お困りの方がご自身の担当者様へスムーズに相談できるよう、本記事がお役に立てば幸いです。
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